フォトグラファーに最適なバイク

テネレ700とカメラマン

出張撮影の多い写真家は、日々、北へ南へと移動します。
1日に数件の依頼を請けることや、会社によってはいくつも工場や店舗があり、順番にまわって撮影することもあります。

1件目の撮影を終えて、次の現場までの移動時間を考えると、電車では間に合わず、自動車は交通の渋滞があるので、時間が読めません。
そこで活躍するのが、機動力のあるバイクです。

カメラと同じで、1台だけではトラブルがあった場合、すぐに対応できないので、2台所有しています。
使い分けとしては、近距離〜中距離用、中距離〜長距離用です。


 近距離〜中距離用 CRF250L〈S〉

新型CRF250L
新型CRF250L
(2021年6月納車)

ホンダのCRF250Lは、2017年に旧モデルを購入し、2021年に新型モデルに乗り換えました。
排気量は250cc、車両重量140kg、シート高880mm。燃費は1ℓあたり40前後。

この排気量であれば高速道路での移動ができ、車体が軽いので取り回しも楽です。
シート高があるので足つきは悪いですが、乗車時に膝の曲がりがなく、背筋を伸ばして搭乗できるので体勢は楽です。

デメリットは、シートが細くて硬いので、長時間の乗車には向いていません。


中距離〜長距離用 テネレ700

テネレ700を納車
テネレ700を納車
(2020年7月納車)

ヤマハのテネレ700は、2020に納車し、現在1年が経過。
それ以前は、BMW GS F650ダカールに乗っていました。
排気量は700cc、車両重量205kg、シート高875mm。燃費は1ℓあたり25前後。

この排気量であればパワーもあり、高速道路での移動も余裕です。
フロントの前面にウインドスクリーンがあるので、風を防ぎ、身体の負担が軽減されます。
雨天走行時、雨は上からではなく、前から降るので、取り付けたナビや胸の部分はほとんど濡れません。
テネレ700は、オンロード:オフロードの割合が1:9とありますが、オンロード走行でも優れたバイクだと実感しています。

デメリットとしてはやはり重量です。ガソリンを満タンにし、機材を積むと、230kgほどになるので、近距離では取り回しに苦労します。

そのような理由で、CRF250Lと使い分けています。


カメラ機材を積むトップケース GIVI OBKN58

GIVI OBKN58
GIVI OBKN58
テネレ700とGIVI OBKN58
新型CRF250L

バイクには、カメラ機材を収納するトップケースを装着しています。

イタリアのGIVI、OBKN58、色はブラックです。
もっとも容量の大きい58L。
愛用しているカメラバッグ、ロープロのプロトレッカーBP350AW Ⅱを収納。
ケース上部には、フックなどを取り付けるバーが6箇所あり、軽量の三脚やスタンドを載せることができます。

テネレ700のキャリアにはそのまま取り付け、CRF250Lのキャリアに汎用のベースを付け、どちらにも装着できます。
サイズは奥行×幅×高さ(外側)454×555×323(mm)


ヘルメットは、ショウエイのHONET ADV

ヘルメットは、ショウエイのHONET ADV
ヘルメットは、ショウエイのHONET ADV

僕がバイクの免許を取得して、オフロードバイクに乗り始めた頃、仮面ライダークウガの放送が行われていました。
主人公の五代雄介がSHOEIのHORNET-Vを被っていたきっかけで、ずっとホーネットシリーズを愛用しています。

前作のHORNET-DSは光沢感のあるブラックでしたが、最新のADVはマットブラックにしました。
こちらの方が、写真で写した時に反射がありません。


バイクのナビは、ツーリングサポーター

ツーリングサポーター

出張撮影では、初めて訪れる場所が多く、ナビが欠かせません。
以前はパナソニックのゴリラナビを二年に一度のペースで買い替えていました。

現在はナビタイムのツーリングサポーターというアプリを利用しています。
こちらはバイク専用のナビになり、排気量別に設定できることや画面の見やすさ、GPSの精度の高さ、アプリなので常に最新バージョンで利用できます。

現在スマホは、iPhone 12 Pro MaxとiPhoneSE2の2台を所有し、iPhone 12 Pro Maxはナビとカメラ専用にしています。
6.7インチの画面サイズは、ナビとしては、ちょうどいいサイズ感です。

年間4000円の費用がかかりますが、仕事で毎日のように利用するので大活躍です。


なぜオフロードバイクなのか?

アート工房までの道 テネレ700で
奈良県動物関連の撮影で。バイクは旧型CRF250L

僕の仕事はあらゆる業種の撮影になり、時には山の中、林道を抜けた先など、バラエティに富んでいます。
通常のオンロードバイクでは、そのような道は走れません。

バイクにはデュアルパーパスモデルというジャンルがあり、オン・オフどちらにも対応しているものを指します。
現代のオフロードバイクは、そのどちらも走ることができます。


オフロードバイクとアドベンチャーバイク

オフロードバイクとアドベンチャーバイク

さらにバイクのカテゴリですが、
CRF250Lはオフロードバイク、テネレ700はアドベンチャーバイク。

アドベンチャーバイクは大陸横断用バイクとしてヨーロッパを中心に人気があり、最近日本でも中型・大型ともにラインナップが増えてきました。

オフロードバイクは悪路を走行することができるバイク。
・アドベンチャーバイクは、悪路での走行に加え、多くの荷物を積み、長距離を快適に走ることができるバイク。


どちらもオフロードバイクですが、このような違いがあり、僕は現場までの走行距離によって使い分けています。

ちなみに事務所のある大阪市中央区から、全国バイクで出張に行きます。
距離的にすべて自走できない場合は、フェリーを利用することもあります。


個人的にフォトグラファーに最適なバイクは、アドベンチャーバイクというカテゴリになると思いますが、工夫次第ではどのようなバイクも可能です。

高速道路に乗れる排気量で、キャリアに荷物が積載できること、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)搭載、この3つが最低条件です。