カメラマンにとっての営業のお話です。
周囲のカメラマンに聞くと、営業に行ったことがない、もしくはほとんどないという答えが返ってきます。
カメラマンにとって、営業は意外と難しいのかもしれません。
そこで僕なりの営業の仕方をお教えします。
ポートフォリオの用意
営業用のポートフォリオは、基本A4サイズです。
僕はコスモスインターナショナルから販売しているポートフォリオを愛用しています。
A4ファイルと中のリフィルで、一冊10000円ほど。
表面は人口皮革、リフィルはPET、透明感が素晴らしく、高いだけの理由があります。
ポートフォリオのブックには、写真を30〜40枚ほど入れます。
意外と少ないと思われるかもしれませんが、それに加え、ノートPCも用意します。
ノートPCは MacBook Pro Retina。
このPCは何と言っても液晶画面の美しさにあります。
デスクトップPCはいろんな選択があると思いますが、カメラマンにとってMacBookのRetinaディスプレイに勝るノートPCはないと断言できます。
ここで大切なのは、ポートフォリオ、ノートPCともに、ピカピカの綺麗な状態であることです。 ポートフォリオに折れ目や手垢がついていたり、傷だらけの使い込んだノートPCでは、仕事が雑な印象を与えてしまいます。
リフィルは定期的に買い替え、MacBookには、カバーが取り付けてあります。
営業先のジャンルによって、ポートフォリオの内容を変えます。
ファッション関係のクライアントにスポーツ写真、ビジネス誌にプライダル写真はNGです。
そのジャンルに合った、専門性を出しましょう。
写真のポートフォリオ、iPadやMacBookなどのモバイルツール、どちらがいいか、答えはどちらも重要です‼︎
営業先を決める
ポートフォリオが完成したら、営業先を探します。
雑誌などの印刷媒体には、裏表紙に編集部の連絡先が書いてありますし、ネットで制作プロダクション、編集プロダクションを検索するのも簡単です。
電話、メール、どちらにするか、僕は最初はメールをお勧めします。
電話の場合、担当者が多忙な場合はスルーされますし、電話という短いファーストコンタクトでは、よほどこちら側に話術がなければ、的確に内容を伝えることはできません。
メールの内容は長文は厳禁、まずこちらが何者なのか、そして貴社の業務に興味があり、ポートフォリオを見ていただきたいことを伝えます。
自分の名前や連絡先以外に、ウェブサイトがあるとベストです。
担当者はそのカメラマンに会う前にどんな人物なのか、ウェブサイトが判断材料になります。
フェイスブックなどのSNSは、基本NGと思って下さい。
メールを送り、一週間ほど経過しても返信がない場合は再度送ります。
この時は直接電話をしてもいいと思います。
電話の場合、お昼休憩の時間帯はNGです。
担当者もお昼は仕事を離れて気分転換している時です。その前後にしましょう。
メールの返信がなかったり、折り返しの電話がなくても、諦めずにチャレンジしましょう。
こちらの誠意が伝われば、一度は会う機会を作っていただけることが多いです。
何度も連絡することで、こちらの本気が伝わります。
営業・プレゼンテーション
いよいよ営業当日。
カメラマンの服装は営業先の雰囲気に合わせましょう。
企業であればスーツ、もしくはジャケット着用。
デザイン事務所やカジュアルな営業先は、自分がオシャレだと思う服装で。
何より清潔感を心がけて下さい。
担当者と名刺交換後、すぐにプレゼンテーションがはじまります。
まずはポートフォリオをお見せします。
それが好印象であれば、用意していたノートパソコンを開き、写真のデータをお見せします。
「ポートフォリオの用意」で、なぜどちらも必要かという答えがここにあります。
担当者は基本お忙しいので、ポートフォリオのブックを見て感触がなければ、そこで終了となります。
手応えがあれば面談の時間を延長できるので、ノートPCに入った多数のデータをお見せすることができます。だからこそ最初に見せるポートフォリオが重要です。
写真の順番などしっかり作り込むことが大切です。
担当者と会話が弾めば、仕事のチャンスありです。
お礼メールは必ずその日の内に。決して凝ったものでなくてもOKです。
もし仕事の依頼がすぐに来なくても、こちら側にその営業先と仕事がしたいという意欲があれば、新しいポートフォリオを作って再びチャレンジしましょう。
クライアントは、いいカメラマンとの出会いを待っています。
僕の営業の仕方をお伝えしました。
人によってそれぞれ違いはあると思いますが、大切なのは写真を撮り続けること、挑戦し続けることです。