報道の現場に出るカメラマンは、大きく分けて、3タイプのカメラマンが存在します。
今日はインテックス大阪、フードストアソリューションズフェア2018の開会式の撮影から、
解説してみたいと思います。
1.新聞社やマスメディアのカメラマン
2.出演者側のカメラマン
3.主催者側のカメラマン
僕は新聞社の契約カメラマンでもあるので、この3つの立ち位置はすべて経験しています。
1.新聞社やメディアのカメラマンは、その媒体の撮影になります。
新聞の場合、撮影前からイメージが決まっているので、その瞬間のみ狙います。
使用しない写真は基本的に撮りません。撮影が終わればすぐに撤収し、データ納品。
雑誌の場合は、メインの写真に加えて、アナザーカットを数点撮影。
2.出演者側のカメラマン、今回の僕の立ち位置はこちらでした。
上場企業の社長様のテープカットのシーンがメイン、その前後の様子など、その社長様のみを撮影。
広報に使用する写真です。
3.主催者側のカメラマンは、そのイベントの記録です。
こちらは基本すべての様子を撮影するので、カット数が多く、拘束時間がもっとも長くなります。
1と2のカメラマンの拘束時間は約1時間、3のカメラマンは1日拘束になります。
開会式は30分、テープカットのシーンは、一瞬です。
今回は、その社長様のみを撮影するので、
社長様を撮影するベストなポジションから、望遠レンズで狙います。
暗い会場でも、望遠レンズを使用するので、1/250以下のシャッタースピードでは切りません。
今日は会場が明るかったので、ISO(感度)は2500、1/320で切りました。
ISOは、僕の使用している5D Mark4では、6400くらいは躊躇なく上げます。
僕はメインもサブも同じ5D Mark4を使用しています。
同じカメラの方が、一瞬の設定の際に、迷わない理由です。
もう一台のカメラには、標準ズーム、24-70mmF2.8を装着し、全体のショットを狙います。
会場が狭く、引きがない場合、16-35mmF4を使用することもあります。
今日は24-70mmを使用し、カメラバッグには、単焦点14mmを入れていました。
報道の現場では、ストロボをバンバン炊いているイメージですが、
ストロボを使用しない方が、きれいに写ることもあり、ケースバイケースです。
ストロボを使用しなくても、もしものことがあるので、カメラには、クリップオンストロボを常に装着しています。
今回のように、一瞬を狙う撮影での注意点は、
カメラの設定は適切か、撮影ポジション、進行の流れをしっかり把握しておくことです。
そして、その一瞬の最中に、カメラのトラブルで写真が撮れないことがないように、
日頃からカメラのメンテナンスと点検、最新機材の入れ替えなど、
カメラの取り扱いも、プロの仕事です。
服装ですが、式典では、カメラマンもスーツ、もしくは黒のジャケットとパンツ着用が好ましく、
現場に普段着で来るカメラマンがいますがNGです。
記者会見や記者発表は、スーツでなくても、黒のジャケット着用が無難です。
カメラマンという職業は、「黒子に徹すること」だと思うので、
現場で目立たないことが鉄則です。
どんなに写真の腕が良くても、そのマナーができていないと、仕事は来ません。
今回は、フードストアソリューションズフェア2018の開会式からお伝えしました。