医療座談会写真撮影

医療座談会写真撮影

医療座談会撮影の流れ

医療座談会の現場は、スポンサーが製薬会社、企画は医療専門の広告代理店、もしくは医療出版社になり、そしてそれらを記録する医療ライターとカメラマンという構成です。 

この撮影を数多く行っていますが、カメラマンと座談会に参加する医師たち以外は、すべて東京から関西の現場に来られます。 

ライターが東京から来るのは、関西には医療系の優れたライターが圧倒的に少ないのが原因です。同じく医療系のカメラマンも少なく、競合相手がいないというのもこの仕事の魅力です。 

場所は主にホテルの会議室です。サンプルの写真のように、会議室はプロジェクターを囲むように医師たちが座り、会議室前方にはスクリーンがあって、それを見ながら進行していきます。 

会議室の後方に、製薬会社や代理店のスタッフたちが並んで座っています。
 医師、製薬会社、広告代理店のスタッフ、ライター、すべてスーツにネクタイ着用です。カメラマンも同じくスーツです。カジュアルな服装はNGです。

医療座談会の撮影方法

医療座談会写真撮影

カメラはEOS R5とR6のミラーレス機を使用。
従来の一眼レフカメラはシャッター音がするのでクライアントからNGが出ます。無音で撮影します。
レンズはRF70-200mmのF2.8 ISです。

手持ちでの撮影になるので、手振れ防止機能があるレンズが好ましいです。
F4通しの70-200mmでも問題ありませんが、レンズが暗くなるため、シャッタースピードが稼げません。
明るい単焦点の中望遠、望遠レンズは写りは綺麗ですが、その分、自分の体で動く必要があり、座談会のような撮影では、カメラマンはあまり動かない方がいいため、ズームレンズの方が適しています。 

カメラの設定は、絞り開放のF2.8で、シャッタースピードは1/160、もしくは1/200、感度は絞りとシャッタースピード、部屋の明るさによって変更します。

照明は、プロフォトのB10、もしくはA1Xを複数台、カーボン製のライトスタンドに装着し、カメラのホットシューにトランスミッターを取り付け、制御するシステムです。この時も発光音は消しています。

 以前はコメットやトキスターのモノプロックストロボを使用していましたが、電源が必要なため、コード類を伸ばす必要があり、足をかけて倒す危険性があるので、今は完全にバッテリーです。 
座談会は約1時間、一回の充電で、途中でバッテリーが切れることはありません。

 テーブルに、ドリンクやマイクスタンドが映り込むので、座談会の始まる前に、スタッフと話し合って、位置を調節します。 

シャッターを切るタイミングは、プロジェクターを見ながら話をしている以外になります。
つまりそれぞれの医師たちが自分の報告が終わって、他の医師たちと座談会形式になった時がチャンスになります。 
カメラのレンズは、必ず、医師たちの顔と水平になるようにします。
この場合、カメラマンは床に膝をついて座ると、ちょうど医師たちの顔と同じ高さになります。

注意点としては、
1.プロジェクターを見ながらお話されている時は、極力カメラのシャッターを切らない、ストロボを焚かないこと。 

2.カメラのレンズをずっと向けないこと。これは緊張感を与えてしまい、医師たちがこちらを意識してしまうからです。写真を撮る時だけ、一瞬カメラを向けます。 

3.写真の枚数は、ばらつきがないように、それぞれの医師を満遍なく撮ります。もしばらつきがある場合、納品する際に調節します。僕はきっちり同じ枚数に合わせています。


座談会終了後、すぐに医師たちの集合写真(記念写真)になります。
撮影する背景、医師の立ち位置の順番など、スタッフと事前に話し合って決めておきます。
スムーズに進行するように、もう一台のカメラに標準ズームレンズを装着しておき、カメラの設定もすべて合わせておきます。
70-200mmのレンズを標準ズームに装着して、絞りや感度などの調節をしていては遅いです。
プロは手際の良さが重要です。 
その撮影が終わると撮影終了。素早く撤収。以上になります。

医療撮影のきっかけ

月刊いのちジャーナルでの写真連載

僕はプロカメラマンになったのは23歳の時でした。
はじめての仕事が「いのちジャーナル」という医療の月刊誌で、デビューでいきなり連載企画でした。
「いのち」をテーマに写真で表現するもので、デビューがもっとも難しい仕事だったと、改めて今思います。
 
その後、紹介で知り合った年上のカメラマンが、医療雑誌で活躍されていた方で、その方の代打で、その雑誌の医療座談会の撮影をするようになり、撮影のノウハウを覚えました。
 
その繋がりから、医療関係のウェブサイトの撮影を行うようになり、そして、サンデー毎日の医療特集の案件に繋がっていきます。
 
最初に行った撮影が、その後のカメラマン人生に大きく影響していくのかもしれません。