
撮影で全国を飛び回り、時間との勝負でもあるフォトグラファーにとって、腕時計は、カメラと同じく重要アイテム。
時間の確認は、スマホで代用できますが、デメリットもあります。
必要条件を挙げて絞り込み、最適な腕時計は何かを考察してみました。
1.コンパス(方位計測)があること
建物の外観や野外での人物撮影は、まず太陽の位置を確認します。
太陽の動きを読むことができれば、光を計算し、最適な時間に撮影ができます。
撮影ではじめて訪れる場所が多く、Google マップを愛用していますが、地図を見る際に方角を知る必要があります。
スマホには電子コンパス機能が搭載されていますが、レスポンスが遅く、瞬時に確認できません。
コンパス機能搭載の腕時計は、ワンプッシュで瞬時に北を指します。
2.カラーがブラック(黒)であること
腕時計は一般的に左腕に装着します。
カメラを構えた時、レンズを左手で支えることになり、腕時計を装着した左腕が身体の中でもっとも前面に出てしまいます。
腕時計の表面が被写体に向いた状態となり、反射します。
ケースやバンドがシルバーだと反射しますが、ブラックは反射率が少ないため、写り込みを軽減できます。
フォトグラファーは撮影時、反射しないように黒の衣服を身に付けることが多いですが、腕時計も黒で統一します。
3.材質がチタンであること
カメラやレンズは重く、通常の撮影でも10Kgを超えて移動します。
常に身体に装着するものは少しでも軽量でありたい。
ステンレスと違い、チタンは軽く、強度もあります。
本体のケース素材、バンド素材ともにチタンが最適です。
4.GPSセンサーがあること
海外で撮影する際に、GPS衛星電波受信機能があれば、瞬時に時間を自動修正してくれます。
GPS腕時計は、地球周回軌道上にあるGPS衛星から送信される電波を受信。
電波腕時計は、地上にある標準電波送信所から送信される電波を受信。
GPS腕時計の方が、はるかに高性能です。
例外.スマホの時計機能はNG
フォトグラファーで腕時計をしていない方がいます。
時間を確認する際に、スマホを時計の代用にするのはNGです。
撮影現場で、必要以上にスマホを開いていると、周囲から仕事に集中していないと思われる可能性があります。
スマホではなく、Apple Watchは問題ありません。
Apple Watchは様々な機能がありますが、バッテリーという大きな問題があります。
絞られたのは2社の腕時計
コンパス機能を搭載した腕時計がほとんど存在しないので、この条件で2社の腕時計に絞り込まれます。
1.トゥルーム(セイコーエプソン)
2.プロトレック(カシオ)
セイコーのプロスペックス、シチズンのプロマスター 、ガーミン、スントの4社は、コンパス機能を搭載、もしくは過去のモデルに搭載がありますが、その他の条件で当てはまらないので除外しました。
プロトレックの最上位機種マナスルのPRX-8000YTは、GPSセンサーではなく電波時計ですが、それ以外の条件をクリアしています。
すべての条件を満たしているのはエプソンのトゥルーム。
エプソンという会社は、フォトグラファーにとってインクジェットプリンターでお馴染みですが、エプソンが腕時計を作っていたことは意外と知られていません。
トゥルームは2017年に立ち上げた新しいブランドです。
ラインナップとして、S、L、M、Cのシリーズがあります。
Cシーズは機能を省き、価格を20万円以内で購入できますが、重要なコンパス機能がありません。
その他のラインナップでも価格を抑えたものはコンパス機能がなく、バンドがチタンからステンレスに変更されています。
僕が選んだのは、MシリーズのTR-MB7004です。
水中写真家は防水機能、冒険写真家は強度、腕時計をファッションの一部と考えている人にとっては別の選択になります。
今回の結果は個人の見解であり、実用性重視です。
あなたにとって、最適な腕時計を、ぜひ探し求めて下さい。
TRUME(トゥルーム)公式サイト