木下大サーカスの撮影

木下大サーカスの写真撮影

現在、大阪駅前うめきた広場(グランフロント)で開催されている、木下大サーカス大阪公演。
今回、新しいパンフレットに使用する写真を撮影することになりました。

三連休の初日ということで、会場は超満員。
2時間10分の公演が3回あり、午前中の1回目は、それぞれのプログラムの動きを見ながら、カメラ位置や露出などの設定を決め、2回目、3回目に備えます。


今回、特に難しかったのは、空中でのショーと、オートバイショーです。

空中ショーは、真っ暗な会場の中で出演者が飛行しますが、強い照明が直接当たるので、背景と出演者の露出に差が大きく、白とびしてしまいます。
出演者の動きだけでなく、強い光が当たっていない瞬間(位置)が、シャッターチャンスになります。
ISO(感度)は12800、RAW現像で、ノイズリダクションを強めにかけます。

カメラ位置は、座席の後方から狙うと、空中ショーと出演者の水平がとれて理想的ですが、柱やロープがあるのでその位置から狙えず、前方付近の下から狙いました。


決死のオートバイショーは、鉄製の円球の中を、3台のスズキのオフロードバイクが走り、円球の網目の手前ギリギリに、14mmの超広角レンズを入れて、3台が写真に収まるように撮影します。

こちらもISO(感度)は12800、レンズを網目の手前ギリギリに入れているので、オフロードバイクのタイヤがすぐ目の前を通り、撮影中は足が震えました。
撮影中にカメラマン自身が怪我をすると、サーカスの関係者、何よりお客様に迷惑がかかるので、撮影前に何度もテストをしました。

1回目では全く撮れず、2回目の撮影で何とか撮ることができました。


ライオンによる世界猛獣ショーは、ステージ最前列のセンターと、同じく最前列の左右から、ライオンがジャンプするシーンを狙いました。

70-200mmF2.8のレンズで、鉄の柵の合間からライオンにピントを合わせ、こちらは1回目で撮影できました。


子供の頃、家族と一緒に見た木下大サーカス。
出演者の超人的な技と、迫力ある動物のショーに驚き、子供の心に大きく印象として残っていましたが、今回、カメラマンとして写真を撮影することで、その想いはより深くなりました。

子供の頃は鶴見緑地公園で観た木下大サーカス、今回は大阪の中心部。
高層ビルが立ち並ぶ中に、サーカスのテントが設置されているのは、なんだか不思議な光景です。

サーカスには、夢や物語があります。
大阪公演は、3月11日まで。ぜひご覧ください。

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